空き家の管理は自分でする?専門業者にまかせる?それぞれのメリット・デメリットを分析

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空き家は、放置しているとあっという間に老朽化が進んでしまい、資産価値もどんどん失われていきます。適切な管理をすることによって、少しでも劣化を食い止め、近所とのトラブルを避け安全な状態の維持に努める必要があります。

管理の方法にはふたつあります。所有者自身が手間と時間をかけて行う方法、もうひとつは外部の専門業者に委託することで、管理を外注する方法です。

どちらのほうが向いているかは、人それぞれです。判断するために、どちらの方法についてもメリット・デメリットを押さえておきましょう。

空き家を自分で管理しよう

自分で管理することが向いている人とは?

比較的時間がある人

今住んでいるわけではない家の管理、つまり緊急性の高さをあまり感じられないことにも時間を割けるということは、比較的時間や精神的に余裕がある人といえます。

空き家を訪問・手入れするのは、最低でも1か月に1回が理想です。すると、仕事をしている人であればおそらく貴重な休みの1日を空き家の手入れに割かなければなりません。

それでも問題ないという人であれば、自分で空き家を管理することにもそれほど問題はないかもしれませんね。

生活の場が空き家からあまり離れていない人

前述の「時間がある人」とかぶる部分がありますが、普段生活している場所と管理すべき空き家がある場所があまり離れていないことも重要です。空き家に赴くための時間や費用がかからないからです。

移動の時間や費用というのは、回を重ねるごとに重くなっていくものです。遠ければ遠いほどそれに比例して負担は重くなっていくので、近ければそれに越したことはないでしょう。

管理すべきことが多くない人

空き家自体があまり大きな建物ではない、老朽化の程度がそこまで深刻ではない、庭が広くない、など管理するうえで「しなければならないこと」がそんなに多くない人も、自分で管理することに向いているといえます。

空き家を管理する目的は、「空き家の資産価値を下げないこと」「近隣とのトラブルが起きないようにすること」などいろいろありますが、そこに注力しすぎることで普段の生活が脅かされるのでは本末転倒です。空き家はあくまで空き家なのです。自分で管理することに限度を感じるようであれば、別の方法を探すことも必要だということです。

自分で管理することのメリット・デメリット

メリット1:金銭的負担が少ない

業者に委託せずに自分で行うので、費用負担は少なくなります。交通費や掃除用具の購入費用など、実費だけで収まるからです。

ただし、あまりにも空き家が自宅から遠方にあるような場合は、交通費や宿泊費の負担が大きくなり、さらに移動に時間がかかることも考えて総合的に見ると、管理業者に委託した方が安上がりという逆転現象が起きることもあるでしょう。

コストの高低そのものよりも、コストパフォーマンスを重視するべき部分も多大にあるということですね。

メリット2:自由が利く

自分で管理するので、管理の内容や頻度に自由が利くというのもメリットのひとつです。

経済的に余裕がある場合は修繕に力を入れたり、逆にない場合は維持のみに専念したり。

現在必要なところだけに注力するということも可能です。

デメリット1:手間と時間がかかる

費用は安上がりで済むことが多い分、代わりに手間と時間は当然かかります。特に空き家が遠方にある場合は移動の手間も時間も相当です。

メリットの部分でも述べましたが、費用の節約と手間や時間の節約、どちらがコストパフォーマンスがいいかという点も重要だということですね。

デメリット2:人に頼れない

空き家を管理するのが基本的に自分ひとりしかいない場合、病気やケガなど何かあったときには空き家も完全に放置状態になってしまいます。

また、空き家の管理は難しい作業はなくとも、体力が必要なことは多くあります。自分ひとりですべてやろうとすると、どこかで限界を感じることもあるかもしれません。

デメリット3:重要な点の判断がつかない

この管理方法で安心できるのか、修繕時期の判断を誤っていないか…そういう心配が尽きず、またそれに対しての答えを与えてくれる存在もありません。いつまで空き家を管理し続けなければいけないのか、活用の糸口はあるのか、とゴールが見えないという不安もあります。

相談できる専門家は自分で見つけて、最終的に自分ですべて判断を下さなければならないという点には、不安を覚える人も多いですよね。

空き家管理を専門業者に委託しよう

委託することが向いている人

空き家を管理会社に委託する方が向いている人というのは、「自分で管理する方が向いている人」のちょうど反対側に位置する人といえます。

すなわち「時間的余裕がない人」「お金をかけてでも専門家にまかせたい人」「空き家が遠方にある人」は、総合的に見て業者に委託する方がメリットが大きいといえるでしょう。

委託することのメリット・デメリット

メリット1:手間や時間を大幅に省ける

なんといっても管理にかける時間を大幅に節約することができます。空き家の立地によっては移動だけでも相当な手間や時間がかかるところを、お金を払うことですべてまかせることが可能なのです。

その費用も、自分で移動する場合の交通費を考えると、コストパフォーマンスとしては逆に良い場合もあるほどです。

メリット2:プロの手でポイントを押さえた管理やメンテナンスをしてもらえる

お金を払って管理のプロにまかせるわけですから、メンテナンスの内容ややり方は全面的に信用できるでしょう。

個人の手ではどうにもならないくらいのトラブルに見舞われても、管理会社であれば適切な対応もしてくれます(最終的な判断対応はもちろん自分で判断しなければなりませんが)。

デメリット1:費用がかかる

管理を仕事としている業者にまかせるわけですから、当然相応の費用はかかります。月数千円から~1万円程度を、現在住んでいない空き家の維持管理に費やせるかどうかという点は、個人の考え方で差異があるはずです。

ただ、上述したメリット1とつながりますが、費用をかけて手間や時間を省くという意味では、決して損やデメリットになるとは限らないともいえるでしょう。

デメリット2:業者に当たり外れがある

通り一遍の対応だけで臨機応変に動いてくれなかったり、高額な修繕費を請求してきたりという業者も、中には存在します。

依頼するときには、しっかりとした優良業者を見極める目も必要になるでしょう。

まとめ

・空き家は放置することで、所有者個人のみならず近隣住民にも迷惑をかけ危険を及ぼしてしまう恐れがある

・空き家は所有者が自ら管理する方法と、専門の管理会社に委託する方法がある。どちらにもメリット・デメリットはある

・時間的に余裕があり、費用をなるべく節約したい人は自分で管理するのが向いている。お金をかけてでも手間や時間を節約し、なおかつプロにまかせたいと思う人は管理会社に委託するのが向いている

大事なのは、適切な管理ができるかどうかです。自分できちんと維持管理することが可能で、それを負担に思わないのであれば、自己管理するに越したことはないでしょう。

しかし空き家の管理において「経験豊か」という方はなかなかいないでしょう。不安に思うことが多いならば、思い切って専門家にまかせてしまうのもいいですね。

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